☆アマチュア無線の楽しみ方
●初心者のための固定局づくり!
「自立タワーにでっかい八木アンテナ!机の上には大型のトランシーバーがどっしり腰を据えている」
…熱心なアマチュア無線家のみなさんのあこがれの光景かもしれません。
ただ、最初からそんな豪華な
設備を用意できるほど恵まれた環境にある方は、そうそういないと思います。
タワーの設置には敷地を
はじめとした住宅環境の問題がありますし、そして何よりも問題なのが“予算!”でしょう。
ですから、
はじめは欲張りしないで、省スペース・低コストな手軽な設備で、アマチュア無線の楽しさの一端を
味わってみることです。
たとえば、「ハンディートランシーバー+ベランダの手すりに付けた小型GP
アンテナ」の組み合わせでもいいのです。
ハンディートランシーバーに付属のホイップアンテナを使う
より、はるか広範囲のアマチュア局と交信できることに感激することでしょう。
そして、「さらに遠くの局と
快適に交信したい!」と思ったときに、設備のグレードアップを検討すればいいのです。
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●モービル運用を楽しもう!
ドライブやツーリングのシーンでもアマチュア無線が大活躍します。
特に数台の車で目的地に向かうとき
などは、無線仲間同士で楽しくおしゃべりしながら快適なクルージングができますし、渋滞の際の退屈
さやストレスも解消(!?)と言ったところ。
小高い丘や峠などの、ちょっと見晴らしのいい場所に車を止めて
CQを出せば、思いもかけない遠くの局とラクラク交信できたりします。
ただ、ちょっとだけ考えて欲しいの
が交通安全の面で、特に走行中の交信には十分注意してください。
「楽しいおしゃべりに興じすぎて、
事故を起こしてしまった!」なんて、シャレにもなりません。
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●移動運用を楽しもう
特にV/U/SHF帯の電波は、普通は見通しの範囲にしか飛びません。
そこで、これらのバンドを
楽しむハムは、よく小高い丘や山頂など見晴らしのよい場所にでかけて移動運用を楽しみます。
モービル運用の項でもご紹介したとおり、見晴らしのよい場所では電波の飛びがグン!とよくなります
ので「呼ばれる無線!」が満喫できます。
特に一定時間内の交信局数を競うコンテストの際などには、
熱心なコンテストファンがさまざまな山などで活発に移動運用を行なっています。
また、アマチュア
無線家の少ない地域に出かけて、アワード獲得のための交信サービスを人たちも数多くいます。
「呼ばれる無線の醍醐味」は「パイルアップ」という形でも表現できます。
パイルアップは「たくさんの
局に一斉に呼ばれること」を言います。
「このパイルの味がたまらないんだよなぁ…」熱心な移動運用ファンはよくこんな言葉を語りますが、
「移動運用の楽しさ」を実に素直に表現した表現なのかもしれません。
コンテスト | 「一定時間内にどれだけたくさんの局と交信できるか」を競い
合うのが、アマチュア無線のコンテストです。 国内の局との交信局数を競うもの、海外の局との交信局数を競うものなど、さまざまなコンテストが 毎週、土・日・祝日を中心に日本国内はもとより全世界で多数開催されています。 コンテストに上位入賞するには、運用のテクニックはもとより、無線機やアンテナの整備、電波の 飛び方の把握も重要です。 それに、長時間の運用に備えて体調の整備も大切な要素です。 |
レピーター | 「小さいハンディートランシーバーでも、より遠くの仲間と交信
したい!」 そんな願望をかなえてくれるのが、アマチュア無線のレピータ(中継局)です。 430MHz帯や1200MHz帯を中心として、全国津々浦々にレピータ局が設置されています (29/2400MHz帯などにもレピータ局があります)。 レピータ局はJARLが地元の管理団体の協力で設置しています。 最近の430MHz帯や1200MHz帯ハンディートランシーバーやモービルトランシーバーは、 レピータ運用周波数帯に周波数をセットすると、自動的にレピータ運用モードに切り替わって くれる機種がほとんどなので、手軽にレピータを使用することができます。
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アワード | アワードに挑戦! アワードは、一定の条件を満たした交信記録を達成し、QSLカードを集めて申請すると発行して もらえる賞状のことです。 JARLでも色々なアワードを発行していますが、地方本部、支部、クラブ、新聞社、をはじめ個人 発行のものなど、独自の申請要件で入手できる、さまざまなアワードが発行されています。 |
ミーティング | アマチュア無線の楽しみは、電波による交信だけではありません。 ミーティングやイベントでさまざまな人たちと親睦を深めることができるのも、アマチュア無線という 同じ趣味を持つ仲間同士であればこそなのです。 共通の話題あり…先輩から聞くアドバイスあり…いつもの交信では教えてもらえなかった運用の テクニックの伝授などなど、楽しみが盛りだくさんです。 また、普段の交信では気がつかなかった意外な事実(!?)に気がつくこともあります。 とても落ち着いた上手なオペレートをする先輩ハムにミーティングで出会ったら、ナント親子ほど 年の違う好青年だった!なんてことも…。 |
QSLカード | アマチュア無線局がお互いに交信した後、その証明として
取り交わす交信証がQSLカードです。 QSLカードは通常、ハガキ大きさサイズで、片面に交信した際のデータを記入する欄がついた 絵ハガキのようなものです。 QSLカードの絵柄は、人によって実にさまざまで、イラストや美しい写真、版画によるものなど、 発行者の個性やお土地柄が感じられる工夫をこらしたものも多く、見ているだけでも楽しくなってきます。
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ARDF | ARDFとは“Amateur Radio Direction
Finding”の略称で、
アマチュア無線の電波を使った方向探査競技のことです。 野山にセットされた送信機は一定の規則で電波を発射しますが、その電波の発信源を受信機で 探査して見つけだすのです。 ARDF競技大会は通常、小高い丘陵地帯などで開催されるケースがほとんどなので、まさに電波 を使ったオリエンテーリングといったところ。 受信機を上手に操作して方向を探査する技術と、フィールドを駆けめぐる体力の限界への挑戦が ARDF競技の神髄であり、またおもしろさでもあります。 日本の競技大会で成績優秀な人は、海外で行われるARDF競技大会に参加することもできます。
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(JARL Web 引用)